群馬県渋川市の老人施設「静養ホームたまゆら」で入所者10人が死亡した火災で、入所者の避難を事実上不可能にしたとされる施設内の施錠が07年夏ごろから始まっていたことが12日、県警渋川署捜査本部への取材で分かった。それによると、昨年3月19日夜の出火当時、徘徊(はいかい)防止のため施錠されていたのは(1)食堂出入り口の南京錠(2)火元付近とみられる西側奥の居室から食堂に抜ける引き戸(3)居室と食堂を結ぶ引き戸のつっかい棒−−の3カ所。施設関係者は、食堂出入り口は07年夏ごろ▽引き戸は08年夏ごろ▽つっかい棒は09年初めごろ−−から、夜間に施錠されていたと説明しているという。
業務上過失致死容疑で逮捕された、NPO法人「彩経会」理事長の高桑五郎容疑者(85)は、施錠について「私が指示した」と供述している。実際に錠を購入するなどしたのは、施設長の久保トミ子容疑者(73)とみて裏付け捜査している。また、高桑容疑者には法人名義と合わせ約2億5000万円の借金があったことも分かった。
◇理事長ら身柄送検
捜査本部は12日午前、高桑、久保両容疑者を、同容疑で前橋地検に身柄送検した。【奥山はるな、鳥井真平】
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